今さら聞けない!憲法9条改正(その2)
今さら聞けない!憲法9条改正(その2)
戦争しません、武器や軍隊持ちませんって決められてるのに日本は自衛隊があるよね?
と思ったアナタ、正解。
日本が1945年、第二次世界大戦で負けた後
GHQ(連合国軍総司令部)のダグラス・マッカーサーは日本に『国民が国の代表となる憲法』を作れと命令します。
ところが、日本は戦前の憲法である明治憲法をちょろっと加工しただけで提出しようとします。
それを知ったマッカーサーは激怒!
中学生が去年書いた読書感想文をちょっとだけ変えて提出するようなもの。
そりゃあ怒りますよね。
結果、GHQが憲法案を作り、それを突きつけられてしまいます。
憲法9条もそこで作られたということです。
日本は軍隊も武器も持つな!
アメリカ軍が日本にとどまるから心配すんな。
という決まりになりました。
しかし、1950年
北朝鮮が韓国に攻撃、朝鮮戦争が始まると、日本に駐留していたアメリカ軍は朝鮮半島に派遣されます。
すると今度は日本がもぬけの殻。軍隊もなければ武器もない。戦争している国のすぐ横で素っ裸で突っ立っているのです。これはマズイ。
そこでマッカーサーは日本に自分を守るために警察予備隊を作ることを認める。と通知します。これが後の自衛隊と成長し、朝鮮戦争後も日本にいるアメリカ軍の補佐として残っています。そうして憲法と矛盾した存在の自衛隊ができました。
さて、ここで憲法9条を見てみましょう。
第九条
日本国民は、正義と秩序を基調とする国際平和を誠実に希求し、国権の発動たる戦争と、武力による威嚇又は武力の行使は、国際紛争を解決する手段としては、永久にこれを放棄する。
前項の目的を達するため、陸海空軍その他の戦力はこれを保持しない。国の交戦権は、これを認めない。
難しい言い回しですが、これを皆さんは
①日本が放棄した戦争は、ありとあらゆるすべての戦争である。
②侵略戦争だけを放棄し、攻められた時自分を守るための防衛戦争については放棄していない。
どちらとして解釈しますか?
①と解釈する場合自衛隊は憲法違反です。
②と解釈するならば自衛隊は違憲ではありません。
これがどちらともとれるため、議論が続いています。
2012年4月、自民党は
「自衛隊さん、あなたたちは憲法違反かもしれないけど私たちがピンチな時は命をかけて守ってね♡」というのはあまりに無責任だ!
と憲法改正の草案を出します。
草案については長いのでリンクを貼ります。
http://constitution.jimin.jp/draft/
しかし、この草案の規定に沿うと、アメリカ軍と一緒になって自衛隊が海外の戦闘に参加することが可能になってしまいます。
だから「戦争法案!」なんて言われているのですね。
1991年に湾岸戦争が勃発した時にもアメリカは対イラクに多国籍軍を作るのですが、日本は憲法9条を理由に戦争の参加を断ることができました。(お金払いましたが)
それがこの草案のとおり改正すると、断ることができなくなるわけです。
なんで?戦闘に参加することが可能になるだけで断ればいいんじゃないの?
と思ったアナタ、大正解。
しかし、口実なしに
「日本は戦争参加しない!!」と
アメリカに逆らった発言をする勇気が日本にはないのです。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜まとめ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
憲法9条改正に賛成か、反対か。
この記事で自分の意見を持っていただけたら嬉しく思います。
私個人は憲法改正には賛成です。
しかし今すぐするべきではない。と考えています。
憲法改正することで自衛隊の存在を明らかにする。そしてアメリカに堂々と「日本は戦争に参加しないよ」と言える存在が現れるまで。
今後、そんな日本のトップは現れるのでしょうか、疑問ですが。